【楽譜】ブラーボ:三つの北の曲

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[収載曲]
三つの北の曲(Tres Norte as/トレス・ノルテーニャス)
1. Por los dominios del Inca(ポル・ロス・ドミニオス・デル・インカ)
2. Fukuoke a(フクオケーニャ)
3. El Wuarmimunachi(エル・ウアルミムナチ)


『三つの北の曲』は、アルゼンチン北部、ペルー、ボリビアを旅する中で生まれました。荘厳なアンデスの風景、素朴な村々、そして太古から続く豊かな文化にインスピレーションを受けた作品です。
この作品は特定の風景を描写するのではなく、そこに息づく空気や謎めいた気配を音楽として感じさせてくれます。
3つの楽章はそれぞれ、アルゼンチン北部に伝わるリズムをもとに構成されており、伝統に根ざしながらも現代的な語法で書かれています。過去から現在へ、文化の架け橋のような存在です。

1. Por los dominios del Inca(インカの領域を越えて)
カーニバリートというリズムに基づいています。これは、アルゼンチン北西部に古くから伝わる、プレ・ヒスパニック(先コロンブス期)のジャンルで、現在もアンデスの祝祭で演奏されます。
チャランゴやケーナ、シクス(パンパイプ)、パーカッションによって奏でられるこの音楽は、ただのダンスではなく、共同体としての喜びを分かち合う祝祭の表現です。
カーニバルの祭りで中心的に演奏され、人生の循環、そして大地の女神「パチャママ」との神聖なつながりを象徴します。
この曲は、赤く染まった丘と風に響くケーナの音のなか、旅路の中で生まれました。

2. Fukuoke a(フクオカの女性)
アルゼンチン音楽のアイデンティティを象徴するジャンル、サンバのリズムに基づいています。
サンバはエレガントな舞踊で、男女がそれぞれの動きの中で、ハンカチを使ったやり取りを通して求愛のニュアンスを表現します。
6/8と3/4のポリリズムにより生まれるゆったりとした流れ、長いフレーズ、そして哀愁を帯びた旋律が特徴です。
サンバのルーツはペルーの「サマクエカ」にあり、アフリカ系・先住民・スペインのリズムが融合し、やがてアルゼンチンで独自のジャンルへと進化しました。
タイトルの「Fukuoke a」は「福岡の女性」を意味し、多様な文化の混ざり合いに敬意を表した作品です。

3. El Warmimunachi(エル・ウアルミムナチ)
中央〜北アルゼンチンを代表する舞踊、チャカレーラのリズムで書かれた作品です。チャカレーラはエネルギッシュで祝祭的なダンスで、ギターやバイオリン、ボンボ(太鼓)で演奏されます。
6/8と3/4のポリリズムによる構成は、多くの南米舞踊にも共通し、集いの喜びとアイデンティティを謳います。

タイトル「Warmimunachi」はインカの言語ケチュア語に由来し、
warmi(女性) + munay(愛する) + chi(何かを起こさせる) を意味します。
アンデス文化では、愛を引き寄せるお守りとしても知られています。

作曲者がボリビア・ラパスの「魔女の市場」を訪れた際、この名を持つ粘土製の小さな人形を見つけました。
購入しようとしたところ、売り手から「これは強力な恋のお守りなので、一人につき一つしか売れません」と言われてしまいます。
後に別の場所でこっそりもう一つを求めたところ、「あなた、もう一つ持っているでしょう?」と断られました。
一体なぜ…? その謎と神秘、そしてアンデスの文化に息づく美しさを音楽で表現したのが、この『El Warmimunachi』です。

レベル:中級


(国際ギターフェスティバル/台湾でのライブ演奏)


【楽譜】ブラーボ:三つの北の曲