“ロック&ジャズ”ルーツの鬼怒無月と、“クラシック&現代音楽”ルーツの鈴木大介による 究極の化学反応。The DUO 結成17 年の集大成を問う15 の果実
The DUO(鬼怒無月&鈴木大介)/ND ストーリー
[収録曲]
01. 汀(みぎわ)の花(作曲:鈴木大介)
02. ザ・サン(作曲:鬼怒無月)
03. 歌の島(作曲:鈴木大介)
04. ウェンズデイ・ウェイリング(作曲:鈴木大介)
05. 太陽を呼ぶ声(作曲:鬼怒無月)
06. ショーン(作曲:鈴木大介)
07. ニーナ(作曲:鈴木大介)
08. 絵画(作曲:鬼怒無月)
09. ふた通りの秋(作曲:鬼怒無月)
10. ハッピー・バスタード(作曲:鬼怒無月)
11. アブリル(作曲:鈴木大介)
12. メイ・ユー・スーン・ビー・フリー(作曲:鈴木大介)
13. ブレスト(作曲:鬼怒無月)
14. メラネシアン・サンズ(作曲:鈴木大介)
15. ケイトへの手紙(作曲:鈴木大介)The DUO
鬼怒無月(ギター) Natsuki Kido、 Guitar
鈴木大介(ギター) Daisuke Suzuki、 Guitar
DSD11.2MHz ハイレゾ・レコーディング
DXD384KHz ハイレゾ・ポストプロダクション
録音:2024年8月28日 & 29日
The DUO、活動を始めてからなんともう17 年の年月が流れている。実はThe DUO はある種、企画先行で生まれたユニットで、結成当初はJazz、Rock、童謡、唱歌のカバーをレパートリーの中心として、さらにはピアソラのタンゴ組曲までありとあらゆるジャンルの曲を演奏していたのだが、次第に自分たちのオリジナル曲を演奏するようになる。数枚のアルバムを作り、数々のライブをこなし、お互いのギターや音楽に関する知識を交換し吸収し合う内に、いつの間にか僕らの体の中にはまさに鬼怒無月、鈴木大介という2人でしかあり得ないアンサンブルの技術と独特の音楽の価値観が蓄積されてきていた。
私、鬼怒無月はやはり70年台のブリティッシュロックとハードジャズロックをルーツに持つギタリストで自分の作る曲の発想の根源はどこまで行ってもそこにあり、そこに自分が今までの人生で関わってきた様々なジャンルの音楽のエッセンスを振り掛けて、まだ人が聞いたことの無い音を1音でも作ることが出来ればと奮闘している。対する鈴木大介はルーツであるクラシック、現代音楽、そして少年時代から聞いてきたJazz、Rock から得たであろうメロディーセンスに、自身の探究心と彼の底抜けの明るさからきた一筋縄ではいかないハーモニーセンスを組み合わせ、美しくも摩訶不思議な曲を生み出す。そしてお互いの曲を演奏する時にいかに相手の曲にリスペクトを持って自分の刻印を残すのか、経験と知識と音楽愛と少しの悪戯心を持って演奏することによって、それぞれの曲は紛れもないThe DUO の音楽となる。
ピュアな音楽愛と冒険心、探究心に溢れたこのアルバムをたくさんの人に聴いていただきたいです。
2024年10月 鬼怒無月
2007年頃のこと。僕の周囲で折にふれて助言をくださっていたプロデューサーたちのうちの複数人が口を揃えて「大介君は鬼怒君と一緒に弾いてみたら良いのではないか」と、共演の機会を作ってくださり、“The DUO”という名実ともに鷹揚なユニットは結成されました。
現代音楽とクラシックの活動を中心にしていた僕が特殊なイベントや番組などでジャズやタンゴなどの異なるカテゴリーの人たちとセッションすることはありましたが、常設ユニットでのアドリブ・フレーズの応酬に身を投じるのは周囲からは無謀に見えたかもしれません。しかしパートナーとしてお会いした鬼怒無月さんは名前の感じ(漢字?)から想像される通りの凄まじいプレイと想像だにできない優しく面倒見の良いお人柄で、生意気ブンブンだった僕をそれは見事にセッションとライブの日常へと導いてくださったのです。
定期的な録音、当初は毎年行っていた主に西日本へのツアー、数えきれない本番、長い年月が過ぎるうちに、互いに相手のプレイを読み合い、ゲーム運びをサポートし合うような演奏と作品が生まれるようになりました。まったく真逆の個性を持った鬼怒さんとの出会いとケミストリーの熟成が僕の人生に起こしてくれた想定外の素敵なサプライズは、今に至るまで日々スパークしながらThe DUO を聴いてくださっている皆さんと僕たちの生活に予期せぬ豊饒な彩りをもたらしてくれているのではないかと思います。そしてこれまでのすべてが結実した“今日の収穫”がこのアルバムです。ここでは、The DUO 初のホール録音となる書き下ろし作品を含む15のオリジナル作品が、17年の入念な準備と即興演奏の一瞬の閃きによって記録されています。
2024年10月 鈴木大介
(メーカー・インフォメーションより)
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