〜第67回東京国際ギターコンクール本選課題曲〜
現代日本を代表する作曲家、猿谷紀郎による書き下ろし新作!
日本を代表する作曲家として国際的に活躍する猿谷紀郎が、国内最高峰のギターコンクールであり、世界的にも著名な第67 回東京国際ギターコンクール(2024 年)の本選課題曲として書き下ろした新作ギター独奏曲です。
公益社団法人日本ギター連盟委嘱作品。
(2) 弦と (4) 弦を半音下げた変則調弦と終始楽曲を支配するハーモニクスにより独特の音響が描出されます。
ギターの技法を熟知した作曲者ならではの斬新な感覚に満ちたギターオリジナル作品が誕生しました。
眼・耳・鼻・舌・身・意の6 種の感覚器官である「六根(ろっこん)」と、その対象となる色・声・香・味・触・法の6 種の「六境(ろっきょう)」と、六根が六境を認識する眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識の6 種の心の働きである「六識(ろくしき)」の 合計18 種の範疇、十八境界、このことを仏教用語で「18 界」と呼んでいます。
18 のすべての要素が一つになって、一人の人間が完成するように、テンポ、形が微妙に異なる18 の部分が組み合わさって、一つの音楽作品になるというイメージで、作曲したものです。
また、素数 英語で言う「プライム」と、その逆、つまり「エマープ」との差は、常に18 の倍数になるという不思議な数字でもあり(31-13=18、71-17=54)、曲の冒頭から最後まで、テンポに関して、漠然としたシンメトリーな順行、逆行が用いられています。
歌舞伎界でいう「十八番(おはこ)」のように、いろいろな方に演奏して頂けるような、クラシックギター界の作品の一つになりますよう、祈っております。-猿谷紀郎
【GG番号】GG698